【心理学】アクティブリスニングとは?傾聴との違い、効果やメリット|ビジネス・恋愛・子育て活用例

「アクティブリスニングって何?」
「どんな効果やメリットがあるの?」
傾聴との違いや、
アクティブリスニングの手法、
具体的な活用法まで解説していきます!

相手の話を聴くって
どういうことなのか?
今一度しっかりみていきましょう!
アクティブリスニングとは?


「ちゃんと話を聞いてもらえた」
と感じた経験はありますか?
それは単に相手が黙って聞いていたから、
ではないかもしれません。
心理学では、
相手の話を積極的に関わりながら聴く姿勢を
アクティブリスニング(Active Listening)と呼びます。
※積極的傾聴法とも言われます。
アクティブリスニングとは、
相手の言葉だけでなく、
感情や背景、言葉にならない思いにも注意を向けながら、
理解しようと関わり続ける聴き方のことです。
ただ耳で音を拾うのではなく、
「あなたの話を大切に受け取っています」
というメッセージを、
態度や反応を通して相手に伝えていく行為とも言えますね。
アクティブリスニングの3原則
アクティブリスニングは、
心理学者カール・ロジャーズが提唱した
来談者中心療法を背景に広く知られるようになりました。
ロジャーズは、人が安心して話せるためには、
- 無条件の肯定的関心(評価・判断をせず肯定的な関心を示すこと)
- 共感的理解(自分のことのように理解しようとする姿勢)
- 自己一致(聞き手が正直で、ありのままで関わること)
が重要だと述べています。
アクティブリスニングは、この中でも特に
「共感的理解」を態度として表現する方法です。
評価やアドバイスを急がず、
「そう感じているんだね」「そんな背景があったんだね」と
相手の世界を、相手の立場から理解しようとする姿勢そのものが、
人の心に安心感をもたらします。



人は誰しもが”理解されたい”と願っているもの。
だから、積極的に耳を傾けてもらえることはとても重要な関りになるんですね。
アクティブリスニングと傾聴の違い


日本ではよく「傾聴(けいちょう)」という言葉が使われますが、
アクティブリスニングと混同されることも少なくありません。
傾聴は、「注意深く、真剣に耳を傾けること」を意味します。
相手の話を遮らず、否定せず、最後まで聞く姿勢が中心です。
一方で、アクティブリスニングは、
そこに「積極的な関わり」が加わります。
たとえば、
- 相づちやうなずき
- 要約して言い返す
- 感情を言葉にして返す(感情の言語化)
- 「それって不安だったんだね」と気持ちに焦点を当てる
- 非言語のサイン(表情や視線、声のトーンなどからも気持ちを汲み取る)
こうした反応を通して、
「理解しようとしている」ことを相手に伝えていきます。
つまり、
傾聴:静かに、丁寧に聞く態度や姿勢
アクティブリスニング:理解を深めるために関わり続ける聴き方・スキル
と捉えると、違いが分かりやすいかもしれません。
また、アクティブリスニングの目的が
『話し手のため』となると、それは
ほぼコーチングと言えるのではと思います。



すごく似ていますよね…!
傾聴だけでも話している相手に与える影響はたくさんあると思いますが、
アクティブリスニングが加わることでさらに影響が大きくなるイメージですね。


アクティブリスニング4つの手法


アクティブリスニングは、
特別なスキルや難しい言葉が必要なものではありません。
「相手を理解したい」
「大切に話を受け取りたい」
その気持ちを、
ちょっとした関わり方で表していくことが大切です。
ここでは、心理学でもよく紹介される
アクティブリスニングの四つの基本的な手法を紹介します。
① 受容(じゅよう)
──「そのまま話していいよ」という姿勢
受容とは、
相手の話や感情を、
良い・悪いで判断せずに受け取ることです。
「それは間違ってるよ」
「もっとこうすればよかったのに」
そんな風に思う時もあるかもしれませんが
その言葉を飲み込んで…
まずは相手の世界を、
そのまま尊重する姿勢を持ちます。
受容されていると感じると、
人は自然と心を開きやすくなります。
「否定されない」
「ここでは安全だ」
と思えることが、話しやすさの土台になるんですね。
② 共感(きょうかん)
──気持ちにそっと寄り添う
共感は、
相手と同じ気持ちになることではありません。
「あなたは今、そう感じているんだね」と
相手の感情を理解しようとする姿勢のことです。
たとえば、
「それはつらかったね」
「不安になるのも無理ないよね」
そんな一言があるだけで、
「分かってもらえた」という安心感が生まれます。
“正解”を言おうとする必要はないんです。
(相手の気持ちを完全に理解することはできませんから…!)
気持ちに目を向けること自体が、共感になります。
③ 反映(はんえい)
──言葉を返して、理解を確かめる
反映とは、
相手の話や態度・表情から感じたことを言葉にしたり
抽象度を変えた視点で返すことです。
たとえば、
「かなりプレッシャーを感じてたんだね」
「そういう状況が続いて、疲れてしまったんだね」
こうして言葉にして返すことで、
「ちゃんと聞いてくれている」
という実感が生まれます。
また、話している本人も、
「あ…自分はこう感じていたんだ」
と気づくことがあります。
④ 明確化(めいかくか)
──やさしく問いかけて、理解を深める
明確化は、
分からないところをそのままにせず、
一歩踏み込んで質問して確認することです。
「もう少し詳しく教えてもらってもいい?」
「それって、どういう気持ちだったのかな?」
詰問にならないよう、
相手のペースを大切にすることがポイントです。
「ちゃんと理解したいから聞いている」
その姿勢が伝わると、
質問は安心につながります。



これらを上手にやろうとするよりも
「あなたの話を大事に聞いているよ」という気持ちが
相手に伝わることの方が大切!!
うなずきや、感じたことを言葉にしたり、
気になることを質問したり…
そういったやり取りは、
スキルやテクニック以上に関係性に良い影響を与えてくれるはずです。
アクティブリスニングがもたらす効果・メリット5選


アクティブリスニングは、
相手の話を「上手に聞くための技術」というよりも、
人との関係の土台を整える関わり方だと、
心理学やコーチングでは考えられています。
ここでは、アクティブリスニングがもたらす
代表的な効果やメリットを見ていきましょう。
①安心感が生まれ、本音が話しやすくなる
心理学の視点では、人は
「評価されない」
「否定されない」
と感じられるとき、はじめて
自分の内側を言葉にしやすくなると言われています。
アクティブリスニングは、
相手に心理的安全性を届ける関わり方です。
・話を遮られない
・結論を急がれない
・気持ちをそのまま受け取ってもらえる
こうした体験が重なることで、
相手が少しずつ、
本音を話してくれるようになるんですね。


②「分かってもらえた」という感覚が残る
不思議なことに、人は
アドバイスの内容よりも、
「どんなふうに話を聞いてもらえたか」をよく覚えています。
アクティブリスニングによって生まれるのは、
理解されたという感覚です。
それは、
「正解をもらった」ことではなく、
「自分の存在を大切に扱ってもらえた」という感覚。
この体験がとっても大事…!
積み重なることで信頼を育てていきます。


③相手自身の気づきや整理が進む
コーチングの現場では、
「答えは相手の中にある」と考えます。
アクティブリスニングを通して話を聞いてもらうことで、
人は自分の考えや感情を言葉にし、
頭の中を自然と整理していきます。
- 何に悩んでいたのか
- 本当はどうしたかったのか
- どこに引っかかっていたのか
本音を話すうちに、
意識していなかった自分の感情を言葉にすることにもなるので
本人が意外なことに気づいていくことも少なくありません。


④関係性が対等でやさしいものになる
アクティブリスニングは、
「教える人」「導く人」
になることではありません。
相手の話に耳を傾け、
同じ目線で理解しようとすることで、
関係性は自然と対等であたたかいものになっていきます。
上下や正しさのやり取りではなく、
「一人の人として向き合っている」という感覚が、
長く続く信頼関係を支えます。


⑤自分自身も、ラクになる
もう一つ大切なのは、
アクティブリスニングは
聞く側を消耗させないという点です。
無理に答えを出そうとしなくていい…
相手を変えようとしなくていい…
「理解しようとすること」に集中することで、
聞く側の心にも余白が生まれます。
アドバイスしよう、
相手を変えなきゃ、となると
聴く側に力が入って、結果として
関係もギクシャクしがちですからね…!



アクティブリスニングの効果は
すぐに目に見える変化というよりも、
関係の質が静かに変わっていくことなんですね!
じわじわ効いてくる…!
もっと具体的に活用例を見ていきましょう~
本の紹介:なぜか人生がうまくいく「優しい人」の科学
人に優しくできれば、人からも優しくしてもらえます。
優しい人に囲まれると、たくさんのいいことがあります。
たくさんのいいことがあると、人生がうまく回り始めます。
人生がうまく回り始めれば、もっと人に優しくすることができます。
アクティブリスニングの活用例5選


アクティブリスニングは、
特別な場面だけで使うものではありません。
実は、私たちの日常のあちこちに
「活かせる瞬間」があります!!
ここでは、代表的な5つの場面を紹介します。
① ビジネスの場面
コールセンターや営業の現場では、
「早く解決すること」
「正確に案内すること」
が求められがちです。
(数字を追っていれば尚更です…!)
けれど実際には、
お客さまが一番求めているのは
話を聞いてもらえた
という安心感だったりします。
「お困りだったんですね」
「それはご不安になりますよね」
こうした一言があるだけで、
相手の気持ちは落ち着きやすくなり
信頼関係を構築することに繋がります。
アクティブリスニングは、
クレーム対応や商談の場面でも
信頼関係をつくる土台になります。


② 恋愛・パートナーシップ
恋愛や夫婦関係では、
「何を言うか」よりも
「どう聞いてもらえたか」が
関係の満足度に大きく影響します。
悩みを打ち明けたときに、
- すぐに解決策を出される
- 正論で返される
こうした反応に、
モヤっとした経験がある人も多いかもしれません…!
アクティブリスニングを意識すると、
「分かってほしかっただけ」という気持ちに
そっと寄り添うことができます。


③ 子育ての場面
子どもが話す内容は、
大人から見ると小さなことに感じる場合もあります。
(なんで今…?なんて思っちゃうときもありますが)
でも…子どもにとっては
その瞬間の気持ちがすべてです。
「悔しかったんだね」
「悲しかったんだ」
そんなふうに気持ちを言葉にして返してもらう経験は、
感情を理解し、表現する力を育てていきます。
特に、
親にちゃんと話を聴いてもらえる、
感情に寄り添ってもらえることって
子どもにとってすごく安心感のある関わりですよね。
アクティブリスニングは、
しつけ以前に、
親子の信頼関係を支える関わり方です。


④ 職場の人間関係
上司・部下・同僚…
職場のすれ違いの多くは、
「意見の違い」よりも
「ちゃんと聞いてもらえなかった」という感覚から生まれます。
忙しい中でも、
- 一度受け止める
- 話を整理して言葉を返す
これだけで、
コミュニケーションの質は大きく変わります…!
自分の話をまともに聴いてくれない上司の指示を
喜んで聞ける部下ってそうそういないですしね。
(これは、どんな人間関係でも同じです)
アクティブリスニングは、
チームの信頼や安心感を育てる、
目立たないけれど大切な力です。


⑤ 自分自身との対話
意外かもしれませんが、
アクティブリスニングは
自分自身に向けることもできます。
- 「私は今、何に疲れているんだろう?」
- 「本当は、どうしたかったんだろう?」
評価やダメ出しをせずに、
自分の気持ちをそのまま聞いてみる…
自己対話やジャーナリングをするときに
意識できると気づきに繋がるかもしれません。
このセルフリスニングは、
感情の整理や意思決定を助け、
心の余裕を取り戻すきっかけになります。





やっぱり”どう聴くか“って
とても大事ですね…!
アクティブリスニングは
誰かをコントロールするためではなく
良い関係性を創る土台なのだと改めて感じます。
本の紹介:自己満足ではない「徹底的に聞く」技術
徹底的に聞く技術であるアクティブリスニングとは、「ただ聞く」「傾聴する」ではなく、相手に深い関心を持ち、真剣に、徹底的に話を聞きながら、躊躇せずに質問をすることで深く理解すること。理解するだけではなく、問題の本質の把握、解決策の立案にまで迫ることができる。相手との関係性が格段に良くなる。信頼され、問題の本質をつかみ、解決策を得ることができる。
まとめ:アクティブリスニングでもっと自分らしく豊かな人生に


アクティブリスニングは、
目の前の人を尊重し、
その人の世界を理解しようとする姿勢そのものです。
それだけで、人との関係は
少しずつ、
でも確実に変わっていきます。
まずは、
目の前の誰かの話を、
ほんの少し丁寧に聞いてみる。
その一歩が、
もっと自分らしく、
もっと豊かな人生へと繋がっていくはずです。



ちょっとテクニックを使ったら
何かが激変!というわけではないですが
じっくりと良い方向へ進んでいける…!
素敵な人間関係の土台をつくっていきたいですね










